Las caracol 2015秋冬号
11/28

歴史が眠る宝の倉庫秋葉原に続くオタクの聖地“中野ブロードウェイ”、その中にある「野崎コイン」。日本で最初の貨幣「和同開珎」や400万円もの価値のある大判など、他にも日本のものだけに限らず世界各国のお金も数えきれない程あり、貨幣コレクターが唸るラインナップだ。店主の野崎さんはとても気さくで優しく、戸棚にしまってある商品を出して直接見せてくれたり、その古銭についての歴史を教えてくれたりと、硬貨や古銭がいかに好きかというのが伝わってくる。さて、ここで一つクイズ。最初にお金として世界的に広く使われたものは何か?古銭を想像しがちだが、実は答えはタカラ貝という「貝」がその始まり。「買」「資」「財」「貯」といったお金に関係する漢字に「貝」がついているのはその名残りだ。客層は女性より男性が多く、また、野崎コインは買い取りに力を入れており、取り寄せているのではなく、趣味の人が持ってきてくれるものを買い取っており、最近は地方自治の各県の記念コインやカラーコインなどの数も増えている。行けば興味を持つこと間違いないので行ってみてはいかがだろうか。           (取材/写真と文 広瀬理菜)野崎 茂雄野崎コインTEL 03-3389-5958マニアにはたまらない金貨、古銭などの販売、買取りの専門店。硬貨の歴史は非常に長く、お店には時代ごとに種類豊富な古銭などがあり、小さい店ながら収まりきらないほどのお宝が多く眠っている。渋谷区東京23区歴史が眠る宝の倉庫住所 東京都中野区中野5-52-15中野ブロードウェイ2F 251「ドドン」。30年前の大田区六郷でその音は鳴り始める。畑元太鼓店が看板を上げた。それからお店を蓮沼に移して6年が経つ。生まれも育ちも大田区の店主・畑元さんは18歳の時、祭りのお囃子で太鼓に出会いこの道に入った。このお店では和太鼓を専門に取り扱っている。太鼓は本体は長持ちするが、叩く皮の部分が破けてしまうから、畑元さんのお仕事の多くは太鼓の皮を張り替えることだ。太鼓の皮は音が出るようにするまでが難しく、中でも小鼓では熟練の技が必要とされる。これができる人はなかなかいないが畑元さんにはそれができてしまう。このお店のすごいところだ。そんな彼が喜びを感じる瞬間は思い通りの音が作れた時。皮はただ張るわけではなく、音程、響きなども職人の手によって整えられているのだ。音を操るそのバランス感覚は誰しもが習得できるようなものではない。畑元さんはこう言った。「音が欲しいわけよ。こういう音にならなきゃいけないっていうのがあるから。物を作るというか音を作る仕事なんだよね」。特別にその音を聞かせてもらった。職人の手によって昔から変わらず受け継がれ続けてきた音は、重たく、鋭く、心を大いに揺さぶった。      (取材/写真と文 柏田有琴)畑元徹畑元太鼓店TEL 03-3731-24891953年生まれ、62歳。愛犬かつ看板犬のイチロウくんは3歳。和太鼓の製造・販売・修理を行っている。月-土: 10:00~18:00 日祝休 JR蒲田駅、西口から徒歩15分。東急池上線・多摩川線 蓮沼駅から徒歩5分。大田区東京23区奇才の音世界に誇れる技術を隠し持った太鼓屋さんこづつみ住所 東京都大田区新蒲田2-6-3中野区

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です